脇役にも個性がある。

ど真ん中をつらぬき通す
ユニークな存在感。

 カタチに目を奪われ、味に夢中になる五平餅ですが、串だって大事。串に刺さっているからこそ遠火でじっくり焼きやすく、また個性的な存在でもあるわけです。
 五平餅の串は大別すると2種。竹串と、木のヘラ型の串とになります。だんご型五平餅には竹の串が使われ、わらじ型にも竹を使うことがありますが、平たい木の串を用いるのが一般的。使われる木は椹、檜、杉などです。このうち、割りやすく木独特のにおいがないことから、椹が最も理想的という意見もあります。
 家庭で木の串を使って五平餅を作る際には、あえてきれいに削らず、ささくれだったままの串にご飯をつけていきます。この方が、囲炉裏で焼く時に、餅の部分が割れ落ちにくいのです。家では食べ終わっても串を捨てずに洗って乾かし、再利用するのが一般的でした。
 竹の串はだんごを刺しやすいよう、先を尖らせています。昔は、壊れた番傘の骨を五平餅の串に使ったりしたそうです。見事なリサイクル精神ですね。


材質、カタチ、長さなど、様々な種類がある五平餅の串。写真の他にも竹のヘラ型や番傘の骨を利用した串もある。