昔の人は
いつ食べた!
収穫に感謝し、新築を祝い…
ハレの日を彩る特別なご馳走。
一般の家庭でよく五平餅が作られたのは、新米の収穫が一段落する「秋じまい」のころ。お母さんの号令のもとに、餅のカタチを整えたり、タレに入れるクルミや落花生を摺りつぶしたり…。子どもたちにとって五平餅作りの手伝いは、「ご馳走が食べられる!」とワクワクする時間でした。
一方、男たちはこのシーズン、山の神に感謝を捧げる男だけの祭り「山の講」で五平餅を作って供えます。山の講は地区ごとの祭事で、恵那市内だけで100以上の講があります。地区によっては約1mのきりたんぽ型の巨大五平餅を作るところもあるとか。五平餅は、”ハレ“の日の特別な食べ物だったのです。加子母では今も、新築を祝って五平餅を作ります。ちなみに加子母では、餅が落ちにくいよう、串の先端をわらじ型の先に出さないように成形した五平餅が受け継がれているそうです。
恵那市などでは大切なお客様にちょうど寿司を取るような感覚で「それじゃあ、五平餅でも…」と五平餅の出前を注文をするのだとか。やっぱり、特別な「ご馳走」なのですね。それにしても、五平餅の宅配サービスをしているお店がいくつかあるというあたりが、さすが本場!といった感じです。
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